サイン・ディスプレイのまわりの環境として、陳列のレイアウトとのかかわりは強いです。
■レイアウトのノウハウ
垂直の什器の場合、実際に見る位置としては高さの概念が大事になります。
一般店舗では120cmの高さが一番見やすく、取りやすいゴールデンゾーンとなります。
また棚については奥行きも大事な概念。同じ高さでも奥に入ってしまっては視野角によっては見辛く、お客様がとった後に次の商品を手前に引き出す工夫が必要です。
陳列の順番に関してもノウハウがあります。
ひとつはフェイズと呼ばれるもの。
いわゆる棚の面積配分。売れるものは良い立地にたくさん並べる方が全体の売れ行きは当然よくなります。
実際120cm前後の左側から中央がメインゾーンで一番目に留まりやすい位置です。
グループ分けをどうするか。
大きく分けると垂直方向と横方向に区分されます。
動線上お客様が移動しながら棚を見ていくケースでは垂直方向にグループわけをすることにより、とりあえずグループ内のひとつの商品を視界にいれてもらう可能性が高くなります。
逆に横方向に陳列する場合はひとつのグループを独占的に目立たせたい場合に有効です。セール商品などで迫力を出して陳列したい場合などは意図的にこのような手法を使います。
■Vサイン・ディスプレイと陳列との関連性
什器などのディスプレイはもちろんのこと、POPなどもこのような陳列とは密接な関係性があります。
商品をいかにお客様に手にとって見ていただきやすいかということがポイント。
たとえばひとつの商品を目玉としてお客様に注目して見てもらいたい時にどのようにすればよいか?
サイン、ディスプレイ、陳列。
どのような視点においても、ある一定の規則性の中にひとつだけ変化をつけることを意識するだけです。
逆を言えば、崩れている箇所がたくさんある陳列だとそのような効果を活かすことがむずかしくなります。陳列全体では一定のリズムを持たせて、整然とさせることは必須です。
その上で・・
ディスプレイ台でひとつだけ高さを変える。
POPを少し大きくしてその商品だけ少し前に出す。
商品自体を別のディスプレイで囲む。
変化をつけるバリエーションはケースバイケースですが、どのような状態にしろ、他のものが同じパターンで陳列されている空間だからこそ活きてくる手法となります。
POPか何かを表示する場合もこのような考えは持っておかないと、雑多なイメージを与えるだけになってしまいます。意図的にそのようにゴチャっとしたイメージにしてる某有名量販店や本屋さんなんかもありますね。わざとやれば戦略的になります。